小型コンデンサマイクの利用経験
デジタル屏風では、屋外で騒音を検知すると、LEDが光る騒音警告看板を試作しています。騒音を拾うマイクとしては、MEMSデジタルマイクロフォン(SPM0405HD4H)を使うことを考えていました。スマフォで使われているということで、マイクの感度もよいのではないかと考えたからです。本MEMSデジタルマイクロフォンの利用方法については、「逆引きPIC電子工作やりたいこと事典」(後閑哲也著)の「音の大きさを測りたい」セクションを参考にしました。本書にはMEMSデジタルマイクロフォンとPICのオペアンプの機能の組み合わせが紹介されています。
しかし実際に音の検知能力をチェックしてみると、想定よりも低いレベルでした。PICのオペアンプと組み合わせてみましたが、声を出してもなかなか検知しないのです。マイクの近くで手を叩くと反応するのですが、しゃべり声とかにはあまり反応がよくないのです。
そこで別の小型コンデンサマイクロフォンを使ってみることにしました。選定したのは高感度マイクアンプキット(秋月電子で500円/個)です。SPM0405HD4Hに比べるとサイズが大きいですがそれでもかなり小型です。
コンデンサマイクとしてC9767BB422等を利用。OPA344という高性能オペアンプを利用したキットです。アンプ増幅率は100倍、電源電圧は2.5Vから5Vです(データシートにて出力波形がクリップするのでなるべく5Vでの利用を推奨)。ちなみに「逆引きPIC電子工作やりたいこと事典」に書かれているPICのオペアンプを使った回路では、増幅率が約25倍と書かれています。
データシートの回路図は以下のようになっています。基本はPICのオペアンプと似た回路に見えます。そこでPICのオペアンプの出力をこちらのマイクキットの出力で置き換えてみました。
実際に試してみると、声にもよく反応しました。体感的には、こちらのマイクロフォンの方がよく音を拾うようです。増幅率の差異なのか、マイクロフォンの基本性能の違いなのか不明ですが。
ということで、今回の騒音警報看板については、本アンプキットを利用する方向で見直しました。