焦電型赤外線センサーPaPIRs利用経験

デジタル屏風では、人が近づくと音声で警告する監視警報装置を開発しています。

監視警報装置では、焦電型赤外線センサPaPIRs(Panasonic社製)を使っています。焦電型赤外線センサを利用して、誤検出について得られた経験を以下に記述します。

◆人感センサの誤検出に関する悩み

監視警報装置は、人感センサ(焦電型赤外線センサ)を使い、立ち入り禁止エリアに人がいると判断したときには、音声合成LSIとアンプを使って注意のメッセージを発します。注意すべき人がいないのにメッセージを誤って発すると、近くで生活している人に迷惑がかかってしまいます。また音声合成LSIとアンプを駆動するには多くの電流を消費するので、電池で起動されている監視警報装置はより早くバッテリーアウトになってしまうのです。このため人感センサーの誤検出は極力なくす必要があります。

◆人感センサの誤検出がどのような状況で発生するのか

人感センサは現在広く使われています。筆者の家でも玄関やトイレのウォシュレットに装備されており、人が近づいたときに照明を点灯したり、トイレの水を流したりというように機能しています。また一人暮らしの老母を見守るために「元気です!」という監視装置を設置し、老母の健康状態をリモートからチェックしています。

「元気です!」の筐体

いずれの製品についてもセンサーの機能自体は経年劣化することなく正しく稼働しています。玄関の人感センサーが誤認識して照明が点灯するという経験はありませんでした。

◆誤検出の頻度が長距離検出タイプもしくは標準検出タイプのどちらかで変化があるか

監視警報装置の人感センサはPanasonic社のPaPIRs VZシリーズを使っています。価格も安く、信頼性も高いのでお勧めの人感センサです。技術ドキュメントも他社人感センサと比べて充実しているという印象です。

VZシリーズには、標準検出タイプと長距離検出タイプの2種類があり、それぞれ人体検出の目安が5メートルと12メートルになっています。左が長距離検出タイプ、右が標準検出タイプ。

当初は、長距離検出タイプのものが誤検出をより頻繁に起こすのではないかと考え、標準タイプに置き換えて試してみました。標準タイプに置き換えても誤検出の頻度はほとんど変わりませんでした。

◆屋外で利用するときの空気の揺らぎについて

Panasonic社制御機器ビジネスユニットの発行したASCTB240J 2012-06Dというデータシートを参照しました。このデータシートは最新のデータシートと記述内容が多少異なっており、ドキュメントのIDからすると2012年に発行されたものと推測されます。このデータシートを電子部品販売サイトでたまたま見つけました。そこには、「高いS/N比」ということでPaPIRsシリーズが他社製品と比べて定常ノイズが低いことが記されています。その中で、定常ノイズが高いと屋外での利用で空気の揺らぎによる誤動作が起こりやすくなると記されています。これを読み、やはり屋外では屋内と異なる厳しい条件があるのだと判断しました。空気の揺らぎがどのようなものなのかは不明ですが。そして当該データシートには、「4)誤動作する場合 焦電素子の性質上、稀に突発性雑音出力により不要な検出信号が出力されることがあります。用途上、不要な出力が許容されない場合には、パルスカウントなどにて対策をお願いいたします。」と記されています。

◆連続検出で誤検出を防ぐことができた

監視警報装置のプログラムを見直し、一度の検出だけではなく、0.1秒間隔で2回連続して検出した場合に警報を発するようにプログラムを見直しました。すると誤検出はほとんどなくなりました。人体を検出する場合には、0.1秒という時間は十分短いので、0.1秒の間に人間が移動するということは考えられないので、この修正で十分に対応できると考えています。

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