野外におけるセンサー、アクチュエーターの利用時の課題
デジタル屏風では、音の周波数領域に応じて音量調節が可能な音質調整スピーカーを開発しています。
センサーやアクチュエータを使って監視カメラの機能を拡充できないかを考えています。現在人感センサーを持った監視ライトはあまり防犯機能がなく、ライトがついてもあまり犯人も同様しないのではないか、ということでセンサーやアクチュエータを改善することで防犯機能を高めることができるのではと考えています。
そのような問題意識の下、読んだのが「カメラxセンサ!ラズベリー・パイ製作全集」(CQ出版社)です。
この中で特に興味深かったのは、「ギャラは電池3本/月!必撮猪鹿カメラマン」(岩田利王著)です。内容としてはラズベリーパイとカメラを組み合わせて野生動物の畑への侵入をリモートで検知するものです。大きな課題として、野外でラズベリーパイを起動する電源をどのように確保するのかという点です。筆者の測定ではラズベリーパイを利用するとピーク電流が1000mAで、単2乾電池を使ったら、1時間くらいしか持たない。従って使い物にならないという問題点でした。
この電力供給について著者のアイディアは赤外線センサーで動物を検知したときのみラズベリーパイを起動し、写真の送信が終わったら電源を落とすというものです。野生動物の現れる頻度をモデル化し、単2電池3本で1カ月は持つであろうとしています。仕組みとしてはFPGAを使うなどかなり複雑なものという印象を受けました。
これに関連してアルカリ電池のパワーはどれくらい持続するものなのか、気になって調べてみました。panasonic社の良くある質問サイトを参照すると、アルカリ電池のパワーは電池のタイプ(単1とか単2とか)と使用するときの電流で変わってくるようです。
単純に電流x時間の積で決まるのではなく、電流が少なければそれだけ電池のパワーが長続きするというものです。また単2から単1のように電池の容量が大きくなると、電流の放電時間も倍くらいになるようです。屋外で電力を供給する場合には重要なポイントになります。