手のひらサイズコンピュータ比較(Arduino UnoとRaspberry Pi)

■手のひらサイズコンピュータの比較(Arduino UnoとRaspberry Pi)

デジタル屏風が開発した音楽に光が連動する光音共演コンピュータでは、ハイパワーLEDを制御する手のひらサイズコンピュータとしてArduino Unoを使用しています。

手のひらサイズのコンピュータとしてRaspberry Piが有名です。ここでは筆者の光音共演コンピュータ実装の観点から、Arduino UnoとRaspberry Piの比較します。

(Raspberry Pi)

手のひらサイズコンピュータ

(Arduino Uno)

■手のひらサイズコンピュータ上で動作するOSについて

Raspberry PiではLinuxなど汎用的なOSが動作する一方、Arduino UnoにおいてはLinuxのような汎用的なOSは動作していません。

光音共演コンピュータを動作させる場合を想定して場合、手のひらコンピュータ上で動作させるプログラムをデバッグするとき、汎用的なOSが動作するのであれば、プログラム中に変数の値をファイルに出力するなど色々な情報収集方法がありますが、Arduino Unoのように汎用的なOSが存在しない場合、変数の値をファイル出力するのも厳しくなります。

一方で、手のひらコンピュータの起動や動作が、Arduino Unoの方がシンプルなので、エラー処理の記述についてもよりシンプルになるはずです。Arduino Unoを使用する場合、OS起動エラーやログインエラー等は考慮していません。

■手のひらサイズコンピュータのインタフェースについて

Raspberry PiではLAN、HDMI、USBなど色々なインタフェースが装備されています。Arduino Unoでは、USBを使ってインタフェースをとります。

Raspberry Piでは独立したPCとしてのインタフェースを有していますが、Arduino Unoの場合、どちらかというと通信機能等を有するPCに付随するコンピュータと位置付けられるんではないでしょうか。

■手のひらサイズコンピュータの性能について

「Raspberry Piアイディア実験室」(坂本俊之著)によると、Raspberry Piは以下の性能を有しています。

Raspberry Pi CPU:ARM11/ 700MHz メモリ:512MB(Model Bの場合)

単純な比較は難しいですが、Intel Core i5のCPUに比べると、計算性能的には劣ります。また、Core i5ではマルチコアアーキテクチャが実装されており、あたかも複数のCPUが実装されているかのように複数の処理を同時に処理することができます。

一方のArduino Unoは以下のようなspecになっています。(参考URL:https://www.arduino.cc/en/Products/Compare )

Arduino Uno CPU:ATmega328P/ 16MHz メモリ:32KB(Flashの部分)

CPUアーキテクチャが異なるし、動作するOSの実行ステップ数も異なるので単純な比較はできませんが、性能的にはRaspberry Piの方が上です。しかし光音共演コンピュータのようにPC側で解析した結果をシリアルインターフェースで受け取り、その値に応じてLEDの光を調整する処理であれば、十分であるというのが実績です。

■手のひらサイズコンピュータの価格について

2018年7月現在、Arduino Unoは約3,000円で入手できますが、Raspberry Piは約6,000円となっています。光音共演コンピュータのような組み込み用途では価格は安いほうが有利です。

 

 

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