アンプキット組み立ての実際

デジタル屏風では音楽に光が連動する光音競演コンピュータを開発しています。新製品を開発するためアンプキットを使って試作を行っています。

3つのアンプキットを購入し、一番良かった秋月電子のステレオ・オーディオアンプキット(4.6W+4.6W)TA8207KL(700円)を使って試作を行っています。狙いは入力となる音声データや電源を自在に操作できるようにすることです。

このアンプキットを5台購入し、2台以上で安定した動作ができるように検証を行ったのです。

◆オーディオアンプ組み立て不具合の内容

複数台のアンプキットの動作を比較することで、何が原因なのかを仮説検証しながら作業を進めました。一番多いトラブルは結線による接触不良やショートです。より線と単線を接続する部分や、基板と配線の接続部などで接触不完全等のトラブルにより雑音が入ったり、音が出なかったりという事象が発生しました。熱収縮チューブ等を使った丁寧な結線を積み重ねないと後でトラブル調査に多大な時間がかかるという教訓を得ました。

一度基板にハンダ付けした配線をあとから修正したりすると基板回路を損傷してしまいます。確実な作業の積み重ねが重要になるとの実感です。また組み立て後の検証作業においても配線がむき出しになっている関係で、丁寧に扱わないと接触が悪くなり雑音が入り込んでしまう不具合も体験しました。

多数のトラブルに直面した経験から、複数のアンプキットの並行作業が重要であると感じました。もしアンプキットを一つしか購入せず、不具合を解決しようとしたら永久に解決できなかっただろう場面もありました。アンプキットの単価は700円なので、一つがだめならもう一つという考えが結果的には成果を出したという実感です。

◆オーディオアンプの音声出力パワー

今回使用したステレオ・オーディオアンプキットは4.6W+4.6Wです。市販のPC接続用アクティブスピーカー(エンクロージャー内にパワーアンプを持つスピーカー)では、10Wとか20WとかW数が多ければそれだけ良い音がするという印象だったので、4.6Wでは物足りないかも知れないと思っていました。しかし実際に何種類かの市販のスピーカーを接続してみるとかなりの良い音が出て、部屋の中で音楽を楽しむには十分な音が出るという印象を持ちました。

◆ICの発熱対策について

本オーディオアンプキットを使って、実際に音楽を聞いてみると部屋の中で音楽を楽しむ音量で動作した場合やはりICが発熱します。指でICもしくは放熱FIN触るとその熱さを実感するくらいです。音量がより大きくなった場合や中時間運用した場合などを考慮し放熱処理を考える重要性を認識しました。

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