3DCADFusion360利用の実際(球形とその接合部分について)
デジタル屏風では音楽に光が連動する光音競演コンピュータの開発を行っています。デジタルフィルタをもったスピーカーシステムを新規に開発するため3DCADシステムFusion360を使って3Dプリンタに入力する設計図を作成しています。
スピーカーを内蔵する筐体は球体にする構想です。コンピュータやCADが無い時代に球形ってどうやって正確に作れるのか疑問を持っていましたが、3DCADを使うと回転というオペレーションで簡単に球形を作ることができます。球の中にはスピーカーを格納するため、半球形2つを接合する必要があります。接合部分が球の外に出てしまうとせっかくの球のイメージが台無しになってしまいます。そこで一部をへこませてそこをネジとナットで接合する方式を考えています。
しかしこの方法だとスピーカーに振動板の裏側から出る音が漏れてしまいます。手で製作する場合はこの部分だけ手当てするのは容易ですが、3DCADでは球面にうまく合致するような手当てが思い当たりませんでした。結論としては半球を作る回転操作の前に一部分を少し肉厚な半球とし、接合部分を削っても穴にならないようにすることでした。
この方法で半球同士をネジとナットで固定でき、スピーカーの振動板から出る音も外に漏れないのです。ネジが差し込めるように少し大きめの空洞を用意しなければならないこと、ネジをドライバでねじ込むことは難しいことに注意が必要です。さらにスピーカーから出る音をできるだけ筐体が妨げないように少し大きめの空洞を球面に作りました。球面から円柱を切り抜くことで作りました。
3Dプリンタを使った工作では厚さ2ミリメートルは十分な強度があります。空洞と空洞の間は少なくとも2ミリメートル空けることに注意しました。フルレンジスピーカーを格納する筐体ができつつあります。