補聴器利用時の音と言語の識別の違い
デジタル屏風ではコンピュータを使って音楽に光が連動する光音競演コンピュータを開発・販売しています。お客様の困り事を解決する信製品を開発するため、加齢による難聴について調べています。筆者の母が、加齢による難聴ということで補聴器を導入することを決めました。補聴器販売店でお試しも含め、色々な検査を実施しています。その経験を通して認識したのは音と言語の識別能力の違いについてです。筆者の母は、音についてはどの周波数についても50dBくらいの音が出ないと識別できない状態です。TVの音量は25レベルに設定しないと聞こえないといっています。筆者は15レベルで十分です。TV製品の機能性にも依存しますが。補聴器販売店にお試し器をチューニングしてもらい、音は聞こえるようになったのですが、会話で人の言っていることを聞き返すことが多いというのです。改めて補聴器販売店にて調べてもらったところ、補聴器を付けても付けなくても言語識別テストではほぼ同じ結果でした。言語識別テストとは、口を紙で隠し、文脈のない言葉を発してその聞き取りを行うテストです。調べて見ると80dBくらいに音圧レベルを上げないと聞き取りテストの正解率が50%に達しないことがわかったのです。しかし補聴器で80dB(掃除機の音量レベル)に音圧レベルを上げてしまうと紙のガサガサいう音や茶碗がカチンと鳴る音とかが気になってしまう、そのため補聴器で音圧レベルを大きく上げることはできないということです。
補聴器販売店で聞いた話では、言葉の判別には耳だけではなく脳の能力も重要になってくるということです。加齢で脳の能力が劣ってしまっているのかも知れません。このような場合、補聴器になれることで改善されることもあるとのこと。慣れてきたら音圧レベルもあげていくこともできるので、音圧レベルのアップと脳の能力の向上の両面で今後改善されることを期待したいと思います。
また言語の識別能力が期待レベルまで至らなくても、音だけでも認識できればそれなりの対応ができるのではないかという考えもあります。
補聴器は単なる集音器と異なると分権に書かれていますが、このようなチューニングを専門家と積み重ねていくことが問題解決につながるのだと感じました。