補聴器使用開始の実際(リオネット社)
デジタル屏風では音楽に光が連動する光音競演コンピュータの開発・販売を行っています。お客様の困り事を解決する新しい製品を開発するため、加齢による難聴について調べています。筆者の80歳台の母が加齢性難聴ということで、新規に補聴器を導入しました。その経験について補聴器購入の実際について記します。
筆者の母は数年前にある会社の28万円の補聴器を購入しましたが、約3年経過した時点でよく聞こえなくなり、店舗に相談したところ新規に購入が必要だということで、それ以来使っていないという現状です。TVの音量レベルは私が15レベルで十分なのに、それでは聞こえず25レベルまで上げているのが実態です。電話で話しても繰り返し言葉を発しないと聞き取ってくれません。
今回はリオネットという会社の補聴器販売店に相談し、診断してもらいました。診断では周波数に関わらず音圧レベルが50dBの音でないと聞き取れない中程度の難聴と診断されました。そこで耳掛け式補聴器を2週間の無料お試しから始めて、その後約24万円で購入しました。サービスレベルは高く、満足できるものでした。製品の保証期間は2年間。その間に店舗にチューニングをお願いできるというものです。アフターサービスの内容を考慮すると24万円という金額はそれほど高くないと感じました。筆者の母の話では数年前に購入した別会社の製品ではこういったアフターサービスは全くなかったということです。どの販売店の補聴器を購入するのか、アフターサービスの充実した店舗もしくはメーカーを選定することが重要だと認識しました。
一番の課題は、補聴器をとにかく一日中付けることと認識しました。補聴器の店舗では、音を受け付けなくなった脳を訓練するため長時間付け続けることの重要性を強調しているのですが、筆者の母は面倒くさいという理由等であまり積極的に利用せず、一人でいるときには聞こえなくてもいいや、という考えでなかなか着用しませんでした。筆者も繰り返し説得し、朝起きてから夜寝るまで付け続けることをようやくやるようになりました。これが重要です。店舗にいる別のお客様は、補聴器が壊れているから工場で調べてくれと主張している方がいましたが、状況から判断しどうも患者さんの思い込みのように思えました。高齢で頑なになった患者さんを説得するというのが第一の課題と認識です。
自分では積極的に着用しなかった筆者の母ですが、どうにか終日の着用が定着し、最近は満足しているようです。たたみの音も聞こえるようになったと驚いています。友達に紹介してあげようかとまで言っています。筆者としては調子の良さに唖然としました。