立体的なサウンドを作る
デジタル屏風では、デジタルメディアをより有効に活用することを目指し周波数に応じて音量の調整が可能な音質調整スピーカーを開発しています。
音質調整スピーカーはステレオスピーカーを使っており、左右から異なる音を出し、それぞれ音量の調整が可能です。
ステレオの音データは左右の音を別々のデジタルデータとして記録されています。音楽CDでは左右の音の記録方法について標準があり、ボーカルや楽器の種類により、左右どの位置に位置付けるかが決まっています。「C言語ではじめる音のプログラミング」(青木直史著)には音像定位として紹介されています。以下引用です。
ボーカルやドラムは中心に位置しているので、左右どちらも同じ音として記録されています。言い換えると左右の音は大きくは異ならないというのが実情だと思います。
しかし一部の音データは左右の音を明確に意識・区別して立体感を出しているものがあります。筆者の経験では耳のトレーニングの書籍の付録として添付されていたCDには、左から右に音が移動する音データを使って耳のトレーニングを行うものがありました。これは立体感がありました。自作の音楽や音データではこういった左右の音を明確に区別することで立体感を出すことができ、より楽しい音データが作成できるのではないかと考えます。
立体感のある音データを作成するためにお勧めなのはステレオレコーダーです。左右の音を拾うマイクが2つついているので、立体感のある音を録音することができます。
実際道路でオートバイの音を録音してみると、右から左にオートバイが走り去る様子がリアルに録音されていました。
ビデオ編集では、動画に併せて音データを編集するというのが広く行われているとの認識ですが、例えば映像の口の動きと歌声を一致させるというのはなかなかに難しいです。このような編集を左右の音データについて行うということも可能ですが、左右の音を正確に合わせるというのは至難の業であるとの認識です。しかもずれてしまった場合、そのずれが音と音の場合はより顕著に出るものと思います。従って録音するときから左右2つの音を組み合わせて録音し、再生のときには絶対にずれないようにするというのが最も良い方法だと考えています。