監視カメラ導入の検討
デジタル屏風では映像や音といったデジタルメディアを使って新しいもの役に立つものをテーマに活動しており、代表製品として周波数に応じて音量を調整できる音質調整スピーカーを開発しています。
現在小規模ビルの防犯目的の監視カメラの導入を検討しており、映像や関連技術について調査してみました。特に最近はホーム向けの監視カメラが格安で販売されていることもあり、これらの利用可能性についても検討しました。
【防犯目的監視カメラシステム要件】
①通常運用時は人手をかけずに長時間(数年)運用できること
②相応の時間(1カ月位)の相応の画素数(拡大して顔が判別できる程度)の映像の記録ができ、再生できること
③落下等の事故を発生させないこと
【格安監視システムの機能】
格安で販売されている監視カメラは、暗いところでも赤外線で映像をとったり魅力的なカメラがありました。しかし長期間の映像保存(SDカードなどに保存)などで課題があるものが多いように思いました。また配線工事など設置個所に応じた対応が必要となり、解決しなければならない課題が多いように見ました。
【セキュリティ会社の監視カメラシステム機能】
筆者としてはカメラの固定や配線に課題があるということでセキュリティ会社に相談し、監視カメラシステムのカタログを調査しました。
①監視カメラシステム構成
相談したセキュリティ会社の小規模システム構成例は、
◆監視カメラx4台、
◆ビデオレコーダーx1台、
◆モニターx1台
のセットです。合計価格は約数十万円です。これに工事費が約20~30万円かかるとのことです。
②監視カメラの形状
カメラの形状はボックス型とドーム型の2つがあります。
【ボックス型】
【ドーム型】
カメラの仕様としては画角、有効画素数、最低被写体照度、焦点距離、消費電力など同じでした。筆者が見た限り、設置場所の都合でどちらかを選定するように見えました。ボックス型の場合、カメラポールの購入が必要。ボックス型ドーム型共設置および配線工事が必要で、カメラ4台程度の小規模システムの場合20~30万円の費用とのことです。
③屋内用と屋外用監視カメラ
屋内用カメラが約数万円/台の価格であるのに対して、雨風にさらされる屋外用カメラはその倍の約10万円/台の費用がかかるようです。防塵・防水性能としてIP66という規格があり、これに適合しているものを選定するのが安心です。カメラの設置場所を屋内にして屋外を監視するという方法も有効だと考えました。
④監視カメラのビデオ仕様
監視カメラのビデオ仕様としてAHD対応カメラとAHD非対応カメラと大別されています。AHD対応はFULL-HD(1920x1080、地上デジタル放送と同じ)の解像度を持つのに対して、AHD非対応はNTSC(National Television System Committee;アナログTV放送の規格)仕様で最大で704×480の解像度しか持たないようです。これに応じて撮像素子もAHD対応は219万画素を採用しているのに対して、AHD非対応カメラは137万画素が最大とのこと。画素数の大小は画像を拡大するときに非常に重要になってきます。たとえば車のナンバーを識別するためには相応の画素数がないと判別できません。最近ではAHD対応が主流となっており、価格も同じため、導入時にはAHD対応のものを選ぶのが良いと思います。
⑤配線および設置工事
カメラの電源および映像データを転送するために配線が必要となります。配線については専門家による現地視察が必要とのことでした。カメラの固定方法も水平固定、垂直固定などの方法があり、設置場所に応じた選定が必要です。
【垂直吊り下げ型】
【水平固定型】
⑥赤外線監視カメラ
暗闇でも撮影可能な近赤外線デイナイトとカメラというものがあります。あかりの少ない場所でも有効と感じました。