加齢による難聴の程度
デジタル屏風では、音楽に光が連動する光音競演コンピュータの開発・販売を行っています。困り事を解決する新しい商品を開発するため、加齢による難聴について情報収集しています。周波数ごとの聞こえ方の年齢別のグラフは下のようになっています。ちなみに人の出せる声の高さは85Hzから1100Hzと言われており、この周波数域の聞こえ方が会話において重要になってきます。
筆者の母は加齢による難聴で、日常会話がうまく聞き取れないくらいです。TVのボリュームで、筆者の場合はレベル(メーカによって異なる)15くらいに設定していますが、難聴の母親は15では聞こえず、25くらいにしています。補聴器販売店にて聴力検査を行ってもらったところ、大体どの周波数も50デシベルくらいの聞き取り能力でした。50デシベルというのがどのような音の大きさか、「よく聞こえないときの耳の本」(朝日新聞出版)に掲載されています。
50デシベルは小雨の音(40デシベル)と日常会話(60デシベル)の間で、この音圧が聞き取れない人は中等度難聴と位置づけられています。加齢とともに難聴の度合いは進むので、中程度の難聴になる前に軽度の難聴になるはずです。軽度の難聴は25から39デシベルが聞き取れない人で、小さな声やにぎやかな場所での会話が聞き取りにくい症状です。音圧では木のそよぎが20デシベルのため、このレベルの音が聞こえるかどうかが難聴かどうかを判断する基準になるかと思います。
また、「よく聞こえないときの耳の本」(朝日新聞出版)では、加齢性難聴の症状として、「高い音が聞き取りにくい」「子音が聞き取りにくい(特に「キ」「シ」「チ」など「イ行」の音が聞き取りにくい)」「人混みや込み合った店内など騒がしい場所での会話は聞き取りにくい」とあります。
筆者も加齢によるものなのか、ヘッドフォンを多用したためか、以前に比べて聞き返すことが多くなった気がします。補聴器購入を検討していない人でも自分の難聴のレベルが把握できると、人との会話や日常生活において有益ではないかと考えました。