PICKIT4の利用経験

デジタル屏風では、音の周波数領域ごとに音量が調整できる音質調整スピーカーを開発しています。

屋外での監視システムを作るため、PICコンピュータでの試作を行っています。PICコンピュータの利用は初めてですが、「電飾しましょ!2」(どろぼうひげ著)を参考に始めています。

今回試作している監視システムでは、音声の出力を考えているため、音声合成LSIの利用を検討しています。音声合成プロセサとの通信でSPI通信を利用するため、「たのしい電子工作」(神田民太郎著)を参考にPIC16F1823を使用しました。秋月電子で110円で購入しました。

◆PICKIT4の機能性

「電飾しましょ!2」には、未経験者がPICプログラミングをするための方法がわかりやすく書かれていてお勧めです。この本に書かれている通り、PICライターと書き込みアダプターを秋月電子で購入しました。PICライターはPICにプログラムを書き込む装置で、「電飾しましょ!2」ではPICKIT3が使われています。しかし秋月電子では後継のPICKIT4しか販売されていない(2020年10月)ようです。秋月電子の製品説明を見るとPICKIT3の後継機で高速化されているということで問題ないだろうと思い購入しました。価格は5500円。マイクロSDHCカードスロットがあり、MICROCHIP社のホームページを参照すると、マイクロSDHCを使って持ち出しができるとの説明があります。室内で利用する分にはマイクロSDHCが刺さっていなくとも動作しました。MICROCHIP社のホームページにPICKIT4のクイックスタートガイドがあり、参照しました。

◆書き込みアダプターの配線

秋月電子でPickkit対応ICSP書き込みアダプターキット(2000円)を購入しました。説明書通り使用するPIC16F1823用に付属のジャンパーケーブルで接続しました。PIC16F1823の乗せ方は、説明書にある通りに行いました。

◆PICKIT4と書き込みアダプターの接続

秋月電子から購入したPICKit対応ICSP書き込みアダプターキットがPICKIT3用のため、アダプターの基板部分とPICKIT4の本体がぶつかり、説明書のようにさくっと刺さりませんでした。

(説明書の記載)

 

PICKIT4とアダプターをケーブルを使って接続するとノイズが発生しやすいということを文献で読んだので、ピンソケットを購入しました。秋月電子で1個30円。2.54mm間隔。リード長10mm。

アダプター側にはきっちりと入りました。

PICKIT4に接続してみると、リード長(10mm)が若干長かったようですが、比較的きっちりと入りました。気になったのでリード長3mmのピンソケットについて試しましたが、これでは短すぎてしっかり刺さりませんでした。

 

◆MPLAB X IDEでの設定

PICの開発にはPC上にMPLAB X IDE(無償)が必要です。「電飾しましょ!2」に書かれている通り、MICROCHIP社のホームページからダウンロードし、Windows10のPCにインストールできました。

MPLAB X IDEでの新規プロジェクトの作成は「電飾しましょ!2」の通りです。PIC16F1823を使用しているため新規プロジェクト作成時にPIC16F1823を指定する必要があります。次にPIC16F1823に応じたConfiguration Bitsを指定する必要があります。

PIC16F1823の各PINのI/O特性については、MICROCHIP社のホームページからPIC16F1823のデータシートをダウンロードして調査しました。

Cプログラム中のPICマイコンのピンの名称が異なるため、修正が必要な程度でした。下はMPLAB X IDEの画面ですが、ダッシュボードペインにプロセッサがPIC16F1823であること、CコンパイラがXC8であること、デバックツールがPICKit4であることが表示されています。

◆PICKIT4の電源の設定

「電飾しましょ!2」には、PICKIT3のPCとの接続について、USB2.0での接続が推奨されています。USB3.0ではまれに正常に動作しない場合があるとの指摘です。また電源の供給についてノートパソコンの場合はUSBバスパワーが低い場合があるので、電源供給用のUSB2.0規格のACアダプタ付きのハブが推奨されています。筆者はデスクトップPCを使うのでPCから電源供給を行うことにしました。

「電飾しましょ!2」では、PICKIT3は書き込みの際にデフォルトで外部に用意された電源を使って書き込む設定になっていると記述されているので、PICKIT3から電源供給をする設定に変更することが書かれています。筆者も同じ使い方をしたいので、PICKIT4でも同様な手順で、変更することができました。左下のペインで工具のアイコンをクリックしたあと、ポップアップした画面でPICKIT4を選択す、POWERを選択します。

そしてPower target circuit from PICkit4の項目にチェックを入れます。

◆PICKIT4を使ったマイコンへの書き込みについて

MPLAB X IDEとPICKIT4を使ったプログラムへの書き込みの具体的手順については、別のブログ記事に記述されているのでこちらも参照下さい。

 

◆XC8コンパイラの利用について

音声プロセッサの利用に関しては「たのしい電子工作」(神田民太郎著)を参考にPIC16F1823を使用しましたが、この本ではSPIを使用するためにCCS-Cを使うと記述されています。私がMICROCHIP社のホームページで調べたところXC8についてもSPI通信は利用でできるので、XC8(MICROCHIP社のホームページから無償版をダウンロード可能)を利用することにしました。PICマイコンと親和性が良いのではないかと考えたのが理由です。その後の調査でPIC開発環境にはMCC(MPLAB Code Configurator)のシリアル通信モジュールが充実しており、その使用方法について別ブログ記事で言及しているので、ご覧ください。

◆PICKIT4のデバッグ機能

PICKIT4にはプログラムのデバッグ機能があります。MICROCHIP社のホームページにチュートリアルビデオが公開されていますが、トラップポイントを設定したり、変数の値をダンプする機能があるようです。

多くの場合、PICKIT4をプログラムの書き込み機能を重視していますが、実際にセンサーやアクチュエーターでうまく動かなかったとき、サーバやPC上のアプリケーションのように同じ環境でデバッグ情報を取得するというのは困難となります。

一方PICKIT4でのデバッグ環境では、他のセンサーやアクチュエーターと連携する困難であるため、単体テストレベルのデバッグにならざるを得ません。teraterm当を使い画面出力をシミュレートすることができるようですが、これらを組み合わせてうまくデバッグする方法を考える必要があります。

 

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