デジタル屏風では、音楽に光が連動する光音競演コンピュータを開発しています。これはフーリエ変換を使って音の周波数をほぼリアルタイムに分析し、主要な音の波長に応じて光の色を変える装置です。現在新しい製品を開発するために試作を行っています。

今回注目するのは、任意の周波数のみを通すフィルターです。「電子回路が一番わかる」(清水暁生著)では、「任意の周波数のみ通す」としてRCフィルターが紹介されています。このフィルタを使えばフーリエ変換を使わずに音の波長の把握ができるのではと考えています。

コンデンサは高い周波数の信号を通しやすく、低い周波数の信号を通しにくいという性質を使ってハイパスフィルターとローパスフィルターが紹介されています。コンデンサ(C)と抵抗(R)を次のように接続するものです。

◆ハイパスフィルター
◆ローパスフィルター

このときの遮断周波数fは以下のように表されます。πは円周率、Rは抵抗、Cはコンデンサ容量。

f=1/2πRC

いくつかのコンデンサと抵抗(1/4W)を使って可聴領域の周波数がフィルタできるかどうか試してみました。使ったコンデンサは10μF(写真左)と0.1μF(写真右)の2種で秋月電子で1個10円程度で入手しました。

実験はステレオアンプとスピーカーの間にハイパスおよびローパスフィルタをかまして、出力される音を人間の耳で聞き、音が聞こえるかを判断するものです。出力される周波数の測定は行っていません。

◆ハイパスフィルタ実験パターン

①コンデンサ:10μF 抵抗:100Ω 遮断周波数:159Hz →遮断周波数以上の音が正常に出力されている
②コンデンサ:10μF 抵抗:1KΩ 遮断周波数:16Hz →遮断周波数以上の音が正常に出力されている
③コンデンサ:10μF 抵抗:10Ω 遮断周波数:1590Hz →遮断周波数以上の音が正常に出力されている
④コンデンサ:10μF 抵抗:2Ω 遮断周波数:7950Hz →出力される音が小さい
⑤コンデンサ:0.1μF 抵抗:1KΩ 遮断周波数:1590Hz →出力される音が小さく、雑音が多い
◆実験結果

ハイパスフィルターは正しく動作している様子。ただし、同じ遮断周波数でもコンデンサの容量と抵抗の値によってスピーカーから出力される音に違いが見られる。「読める描ける電子回路入門」(千葉憲昭著)に遮断周波数の誤差の話があり、負荷や信号源の内部抵抗の値がフィルタリングに影響を及ぼすことが言及されています。これらが影響している可能性があります。

◆LEDとの組み合わせ

ハイパスおよびローパスフィルタから出力される電流の両に応じて、LEDを光らせて見ました。ローパスおよびハイパスフィルターのフィルター結果に応じて光の強度が変わっているようにも見えました。

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